テクニカル指標の重要性を理解する
私がこのコラム「チャートの極意」で解説したいのは、それぞれのテクニカル指標の本質です。本質とは、その指標が価格変動の中で何に注目し、何を判断して買いシグナル、売りシグナルを発しているかです。
たとえば本日解説する移動平均線には「ゴールデンクロス」という有名な買いシグナル、「デッドクロス」という売りシグナルがあります。しかし、そこで売買すれば必ず成功するのかと言えば「騙し」がいっぱいあります。それをどう克服していけばいいのか?それはゴールデンクロスが何故買いシグナルでデッドクロスが何故売りシグナルかという「意味」を理解していれば克服出来るのです。その「意味」を理解することこそ、小次郎講師流チャート分析の極意なのです。
テクニカル指標マスターの手順
【小次郎講師流テクニカル指標学習メソッド】
1、計算式を覚える。
2、計算式の意味を理解する。
3、計算式を元に、その指標がどこを見ているかを知る。
4、その指標の買いシグナル・売りシグナルを学ぶ。
5、それが何故買いシグナルなのか、何故売りシグナルなのかを理解する。
計算式こそ、指標の意味を知るキーポイント!
3、移動平均線をマスターする
計算式を覚える
計算式の意味
移動平均とは過去N日間の平均値のことです。それはとりもなおさず、過去何日間の平均的買値(=平均的売値)を示しています。
その指標がどこを見ているか
それは現在の価格と比較するためなのです。移動平均線の本質は「過去N日間の平均買値(=平均売値)と現在の価格を比較する!」というところにあるのです。
移動平均線の買いシグナル・売りシグナル
【移動平均線の買いサイン・売りサイン】
ゴールデンクロス・・・価格が移動平均線を下から上へクロスする・・・買いサイン
デッドクロス・・・価格が移動平均線を上から下へクロスする・・・売りサイン
何故それが買いチャンス、売りチャンスなのか?
【移動平均線と価格の関係】※例として25日移動平均線とする
価格が移動平均線の上にある・・・過去25日間に買った人は(平均的に)儲かっている。
価格が移動平均線の下にある・・・過去25日間に買った人は(平均的に)損している。
先ほどの図をもう一度見てください。図の中央やや左部分にゴールデンクロスがあります。ゴールデンクロスより前は価格が移動平均線の下にあり、いわゆる買方損失時代。ところがゴールデンクロスより後は、価格が移動平均線の上にあり買方利益時代。つまりゴールデンクロスとは今までマイナスだった買方がプラスに転じる分岐点とわかります。
ゴールデンクロスより前は、買方はマイナスなので不安になっていつ決済しようか考えます。買方の決済ですから売り注文となって市場に出ます。ところがゴールデンクロスを経ると、買方はプラスに転じて調子づき、追撃買いを検討するようになるわけです。ゴールデンクロスをきっかけに売方優勢の時代から買方優勢の時代へとがらっと変わります。その分的点だからゴールデンクロスが買いサインなのです。
【ゴールデンクロス時の買方の気持ちの変化】
ゴールデンクロス前、マイナス状態でいつ売り決済しようかと考える。
ゴールデンクロス後、プラスに転じ追撃買いを検討。
【デッドクロス時の買方の気持ちの変化】
デッドクロス前、プラスなので安心して買いを持っている。
デッドクロス後、マイナスに転じあわてて売り決済を検討。
【ゴールデンクロス時の売方の気持ちの変化】
ゴールデンクロス前、プラス状態なので安心して売りを持っている。
ゴールデンクロス後、マイナスに転じあわてて買い決済を検討。
【デッドクロス時の売方の気持ちの変化】
デッドクロス前、マイナスなのでいつ買い決済をしようかと考えている。
デッドクロス後、プラスに転じ追撃売りを検討。
4、騙しが起こりやすいのはどういうとき?
ゴールデンクロスは下降トレンドが上昇トレンドに切り替わるところで有効となり、デッドクロスは上昇トレンドが下降トレンドに切り替わるところで有効となります。ということはもみあい相場のときにはゴールデンクロス・デッドクロスは機能しないのです。
単に価格が移動平均線を上抜けたらゴールデンクロスだから買いサイン、価格が移動平均線を下抜けたらデッドクロスだから売りサインと思ってはいけません。
5、移動平均線の奥義!
移動平均線はゴールデンクロス・デッドクロスばかりが注目されていますが、大事なのは、「移動平均線は過去一定期間の平均買値(=売値)と現在の価格を比較するためのもの」ということです。そのとき、単に儲かっている損しているではなくて、どれくらい儲かっているかどれくらい損しているかを把握することが大切なのです。何故でしょう?
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どんな株式投資のスタイルがあるの?テクニカルとファンダメンタルズを解説!
画像はイメージです
青い線はより長い期間の平均であるため、赤い線と比べてなだらかになっていますね。
その通りで、移動平均線とは一定期間の株価推移の平均値を線にしてつなぎ合わせた株価指標です。
逆に、長期で平均をとると、大局的な相場の流れが見えることになります。
テクニカル指標はどこで確認できるの?
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ファンダメンタルズとは
ファンダメンタルズとは国や企業の経済状態を表す指標であり、「経済の基礎的条件」と訳されます。
国や地域の場合、経済成長率、物価上昇率、財政収支、雇用統計などがファンダメンタルズに当たり、企業の場合は売上高や利益といった業績、資産や負債などの財務状況が挙げられます。
ファンダメンタルズ指標にはどんなものがあるの?
ファンダメンタルズ分析とは、企業の価値を推定して、いまその本質的価値に対して株価が割安なのか割高なのか判断するために行うものです。
割安なら今買っておいた方が良い一方で、売却に適したタイミングとは言えません。
逆に割高なら、今買うのは見送るか、株を持っているなら売却のタイミングであると言えます。
ファンダメンタルズはどこで確認できるの?
ただ、最初から決算短信に載っている損益計算書や貸借対照表を見ようとするとかなり難解かもしれません。
そこで個人投資家向け企業レポートで「ブリッジレポート」などを見ると、とても分かりやすい形で確認できます。
ファンダメンタルズ分析をしていきたいあなたは、まずは決算情報を読み解く力をつけていきましょう!
テクニカル分析とファンダメンタルズ分析、どっちがおすすめ?
しかし、一般的にはテクニカルは短期的な株価の動きを予想するために使い、価格差(値ざや)を利用して収益を出そうとする売買で用いられます。
ファンダメンタルズは、中長期投資での企業価値や成長性を計るために使われます。
歴史は同じようには繰り返さないが、韻を踏む。(The past does not repeat itself, but it rhymes.)
と言ったように、「過去がこうだったから、次もこうなる」という断定は不可能であり、チャートだけでは長期で勝ち続けることが難しいという考えを持つ人も多数います。
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